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体外受精1回目で妊娠判定を受けたものの、稽留流産を経験しました。あの時の気持ちは言葉にできないほどでした。時間が経っても消えない悲しみや後悔。それでも前を向くしかありませんでした。
そして、2回目の移植で無事に妊娠を継続し、今こうして臨月を迎えています。
この記事では、私が経験した流産の診断から手術、その後の心と体の回復までを記録として残します。同じ経験をされた方や、不安を抱える方の参考になれば幸いです。
※流産に関する内容が含まれます。今まさに妊娠中で心が不安定な方は、気持ちが落ち着いたタイミングでお読みください。
稽留流産診断までの流れ
妊娠判定から診断までの経過
- 4w0d(BT9):hCG188で妊娠判定
- 5w3d:胎嚢確認
- 6w3d:心拍確認(つわりの症状が出始める)
- 8w3d:クリニック受診、稽留流産と診断
診断を受けたときの心境
8週目の診察の日、いつもと違う雰囲気に違和感を覚えました。
これまでの診察ではエコー写真を見せながら「順調ですね」と声をかけてもらっていたのに、その日は何も言われませんでした。
先生と看護師さんの小声の会話。「本人の希望があればエコーを渡して」。その言葉を聞いた瞬間、ただならぬ事態を察しました。
診察室に呼ばれ、先生から「赤ちゃんの成長が8週相当まで進んでおらず、6週目で止まってしまっています」と伝えられました。頭が真っ白になり、何をどう受け止めればいいのか分からなくなりました。
そのままの流れで手術の説明を受け、手術日と術前検査の日程が決まりました。
診断から手術までの経緯
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診察の後、本来なら夫の実家に行き、妊娠の報告をする予定でした。
しかし、夫に連絡し、「急遽予定を変更する」とだけ伝えてもらいました。
外は5月の爽やかな晴天。
それなのに、私の心はまるで嵐のようでした。ショックのあまり注意力が散漫になり、帰りのバスでスマホを忘れてしまうほどでした(後で無事回収)。
夫と話し合ったこと
夫と自宅で泣きながら話し合いました。
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手術前にもう一度エコーで確認してもらえるのか?
手術には付き添いが可能か?
セカンドオピニオンを受けるべきか?
結局、翌週(9w1d)の診察で赤ちゃんの成長が完全に止まっていることを確認し、セカンドオピニオンはキャンセルしました。
手術後の体調と心の整理
手術当日の流れ
- 朝9時にクリニックへ到着
- 最終エコー確認後、点滴・静脈麻酔(全身麻酔)
- 麻酔後は意識がなく、目が覚めたときには手術が終わっていた
- 1時間ほどで意識が回復し、夕方に夫と電車で帰宅
手術後の出血(悪露)は1週間~10日ほど続きました。
精神的な回復にかかった時間
流産手術後は体の回復だけでなく、心の整理にも時間が必要でした。職場では流産のことを話していませんでしたが、手術から1か月後に「顔色がよくなってきたね」と言われたとき、自分がどれほど疲弊していたのかを実感しました。
お休み周期に取り組んだこと
私は次の移植までの期間を「心と体を整える時間」と考え、以下のことを実践しました。
- 漢方薬局に相談し、妊娠しやすい体づくりをサポート
- 妊娠中に我慢していたことを楽しむ!(海鮮丼、温泉、猫カフェ、お酒など)
- 神社にお詣りし、自分の気持ちを整理
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お腹の中で亡くなった赤ちゃんのことを思うたび、「一人で寂しくないかな?」と不安になりました。けれど、「ご先祖様が見守ってくれているかもしれない」と思うことで、少しだけ心が落ち着きました。
次の移植と妊娠の経過
流産手術後、2回目の生理が通常より遅れてきました。ホルモンバランスの乱れが影響していたようです。
2回目の生理を迎えた後の周期で、2回目の胚移植を決行。結果、再び陽性判定を受けました。
「お空に戻ってしまった子が戻ってきてくれたのか?」
「それとも新しい命がやってきてくれたのか?」
採卵で胚移植をしているので、論理的には「別の命」。でも、時々、最初の赤ちゃんが戻ってきてくれたのかもしれないと思うことがあります。
胎内記憶の話を耳にするたび、いつか子どもが「お母さんのお腹に来る前のこと」を話してくれる日が来るのかもしれない…そう思うと、未来が少しだけ楽しみになりました。
最後に
この経験を通じて、流産は決してひとりで抱え込むものではないと学びました。同じ経験をした人がいたら、「あなたはひとりじゃない」と伝えたいです。
妊娠・出産には様々な道のりがあり、それぞれのストーリーがあります。私の経験が、誰かの支えや希望になれば嬉しいです。
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